さまよえる前日鳥

読んだもの、観たものについての取り留めない覚え書き。ネタバレ注意。

ラテンアメリカ文学

『El matrimonio de los peces rojos』(赤い魚の夫婦)グアダルーペ・ネッテル

昨年から極めて地味に亀の歩みで進めている「今をときめくラテンアメリカ女性作家を読もう」キャンペーン、今回はメキシコの作家グアダルーペ・ネッテル。既に2021年に宇野和美氏の訳で日本語版も出ていて評判が良いようで、日本翻訳大賞の最終候補にもなっ…

『Pájaros en la boca y otros cuentos』(口のなかの小鳥たち)サマンタ・シュウェブリン

アルゼンチン出身で現在はベルリン在住の作家サマンタ・シュウェブリンの短編集。日本語版は15の短編を収めた2009年版からの訳で、私が読んだのは更に7編加えて2017年に出版された版。中身の順序もちょっと違うみたい。英語版はまた少し違いがあって、『Mout…

『Los peligros de fumar en la cama』(寝煙草の危険)マリアーナ・エンリケス

アルゼンチンの作家マリアーナ・エンリケスの最初の短編集。スペイン語の出版は2009年。2021年に英訳『The Dangers of Smoking in Bed』が出て、国際ブッカー賞のショートリスト入りを果たした。まだ日本語訳はないみたいだけど、エンリケスの別の短編集(『…